「忙しい＝生産的」ではない

本当に価値を生む働き方とは？

現代のビジネスシーンでは、「忙しい人」が評価されがちです。毎日会議に追われ、長時間働き、メールの返信に追われていると「仕事してる感」はある。しかし、それは本当に“生産的”な働き方と言えるのでしょうか？

「真の生産性は、静かな環境と集中力から生まれる」

たとえば会議。多くの人が関わり、時間を奪い、結論も出ないまま終わることも多い。「会議とは、現代の職場における“毒”だ」その時間、メンバー一人ひとりの手を止めてしまうからです。10人×1時間の会議は、実に10時間分の労働時間を消費している。それだけの成果があるのか？と自問すべきです。

また、「割り込み」が生産性を奪うことにも気をつけなければいけません。誰かの「ちょっといい？」が何度も起こる環境では、深い集中状態（フロー状態）に入ることはできません。人が集中に入るまでにかかる時間は平均して15〜20分。そこに度重なる中断があると、実質的に何も進まないのです。

では、どうすればいいのでしょうか。それは、

「中断のない時間を意識的に設けること」

メールやチャットに即時応答するのではなく、“応答を遅らせる勇気”を持つこと。会議の代わりに非同期のコミュニケーション（例：議題を共有ドキュメントに書いておく）を活用すること。そして、最も重要なのは、「静かな時間」＝「価値を生む時間」であるという意識をチーム全体で共有することです。

成果を出すために必要なのは、長時間働くことでも、常にオンラインでいることでもありません。

邪魔されない時間に、集中して、深く考え、手を動かすこと。

それが本当の「生産性」であり、結果を生む働き方なのです。